予約・EC・ノーコード
ネットショップ開設サービス比較|BASE・STORES・カラーミー
蓮くん(見習いアルバイト)
蓮くんです。ネットショップを「どこが安いか」で決めると、あとで合わなくなりがちです。売り方のほうから逆算していきましょう。
ネットショップの開設サービスは、月額0円かどうかだけでは比べられません。売れたときに引かれる率、1注文ごとの固定額、振込や追加機能の費用、そして注文後に自分へ残る作業まで含めると、同じ売上でも答えが変わります。
条件別の結論を先に確認する
最初から一社に決め打ちせず、今の段階に合う入口を選びます。
| 今の条件 | 先に見る候補と理由 |
|---|---|
| 売れるかまだ分からない | 三社の固定費0円プラン。売れない月の固定費を抑え、出品から発送まで試す |
| 月の売上と注文件数が安定した | 三社の有料プラン。月額を払って決済率を下げたほうが総額を抑えられるか計算する |
| 実店舗も同じ画面で管理したい | STORESを含む実店舗連携型。レジ・決済・在庫をまとめられる範囲を確認する |
| 商品数や画像が増えてきた | カラーミーショップを含む運用機能重視型。容量・一括更新・追加機能を比べる |
表は「契約先の決定」ではなく「詳しく確認する候補」を絞るためのものです。候補を絞ったら、固定費0円では独自ドメイン・容量・追加機能、有料プランでは支払周期・客単価・決済手段別の率・下位プランへ戻す条件を確認します。実店舗連携が不要なら、その利点に料金を払う必要はありません。反対に、毎日二つの在庫を手で直すなら、安いプランでも運用コストは高くなります。
比べる前に販売条件を整理する
同じ「売る」でも、条件が違えば向くサービスは変わります。先に自分の売り方を書き出します。
商品数と販売頻度
数点を少しずつ売るのか、数十点を並べて回すのかで、必要な機能が変わります。点数が少ないうちは登録のしやすさが効き、増えてくると一覧の管理や一括での取り込みが効いてきます。
発送・在庫・顧客対応
受注してから発送するまでに、自分が何をするかを書き出します。伝票を作る、在庫を減らす、お客様へ連絡する、といった作業です。これらが自動になるか手作業のままかで、続けやすさが大きく変わります。
実店舗やSNSとの連携
実店舗と在庫を共有したい、SNSの投稿から購入につなげたい、といった希望があるなら、その連携があるかで候補が絞られます。あとから足そうとすると、管理する場所が増えて負担になります。
費用は月額ではなく販売コストで比べる
三社とも、大きくは「固定費0円で変動費が高い型」と「固定費を払い変動費を下げる型」に分かれます。ただし、実際の請求はもう少し細かく分かれます。
固定費0円・率が高い型
月額を払わないかわりに、売れるたびに決済手数料などが引かれます。追加機能を付けなければプランの固定費を抑えられるため、始めたばかりの時期や、売上が読めない時期に向きます。
月額あり・率が下がる型
毎月決まった額を払うかわりに、売れたときに引かれる率が下がります。毎月一定の売上が立つようになると、こちらのほうが総額で安くなります。
総額が逆転する目安
まず、各プランを次の同じ式へ入れます。
月の販売コスト = 固定費 + 売上 × 決済率 + 注文件数 × 1注文ごとの固定額 + 振込・追加機能などの費用
1注文ごとの固定額がない比較なら、月額の差を決済率の差で割ると大まかな損益分岐が出ます。たとえばSTORESで年契約・月払いのスタンダードを選び、対象の決済手段がフリー5.5%、スタンダード3.6%だけだと仮定すると、3,300円 ÷ 1.9%で月商約17.4万円が目安です。月契約や別の決済手段、追加費用を含めれば結果は変わります。
BASEはスタンダードに1注文ごとの固定額があるため、月商だけでは境目を出せません。同じ月商でも、単価の低い注文が多い店ほど固定額の影響が大きくなります。直近3か月の売上に加えて、注文件数とよく使われた決済手段を控えて計算します。
三サービスを判断軸で比べる
各社公式の料金・ヘルプ情報を2026年8月12日に確認し、代表的な入口を並べました。金額は税込の公式表示を基本にしていますが、決済手段、支払周期、審査、追加機能で変わります。
| サービス・プラン | 固定費の代表値 | ネット販売の主な決済費用 |
|---|---|---|
| BASE スタンダード | 初期・月額0円 | 3.6% + 40円 + サービス利用料3% |
| BASE グロース | 年払いの月換算16,580円 / 月払い19,980円 | 2.9%、サービス利用料0円 |
| STORES フリー | 月額0円 | 5.5%〜 |
| STORES スタンダード | 年契約は月3,300円 / 月契約は月3,960円 | 3.6%〜 |
| カラーミー フリー | 初期・月額0円 | 6.6% + 30円〜 |
| カラーミー レギュラー | 初期3,300円 / 月4,950円 | 3.4%〜 |
表から漏れる条件も重要です。BASEは一部決済やPAY IDアプリ経由で率が変わり、年払いは12か月分の一括です。STORESは決済手段によりフリー6.5%、スタンダード4.6%となり、独自ドメインや一部管理機能はスタンダード側です。カラーミーショップのフリーは容量200MBで、独自ドメインなどに追加費用がかかります。有料プランからフリーへは、同じアカウントで戻せません。
一言でまとめると、次のように分かれます。
- BASEは、固定費0円のまま機能を試し、客単価と注文件数が増えたらグロースを計算したい人向けです。
- STORESは、ネット販売と実店舗の運用をまとめ、有料プランの固定費を早い段階から比較したい人向けです。
- カラーミーショップは、商品や画像が増える前提で、容量・一括管理・デザイン調整まで確認したい人向けです。
注文後の運営業務を同じ条件で試す
費用だけで決めると、注文が入ってから苦しくなります。手元に残る作業を見ます。
受注制作・発送・在庫
注文が入ったあと、受注制作の納期を案内できるか、伝票の作成や発送の記録をどこまで画面上で進められるかを見ます。在庫が自動で減るか、実店舗分を手で直すのかも確認します。点数が増えるほど、ここの差が時間の差になります。
顧客連絡とキャンセル
注文の確認や発送の連絡が自動で送られるか、こちらから毎回書くのかを確認します。キャンセルや返金の手順も、実際に起きたときに慌てないよう先に見ておきます。
売上入金と帳票
売上がいつ振り込まれるか、申請が要るのかは、資金繰りに直結します。早く受け取れる仕組みには別途手数料がかかることがあります。確定申告に使う明細を書き出せるかも、あとで効いてきます。
顧客・商品・注文データの持ち出し
「CSV出力あり」だけでは足りません。顧客、商品、注文、画像のどこまで出せるか、解約後も取得できるかを分けて確認します。店を移すときだけでなく、帳簿や顧客対応の記録を残すためにも必要です。
販売スタイル別に選ぶ
ここまでの判断軸を、実際の状況に当てはめます。
小さく無料から試す
売れるかどうかを確かめる段階なら、固定費0円のプランから始めます。三社ともこの入口がありますが、独自ドメイン、追加機能、振込などには別の費用が生じる場合があります。まず一点を出して、注文から発送までを一度通すのが確実です。
このとき、写真の準備と説明文の書き方に時間がかかることが分かります。サービスの操作より、そちらのほうが実際の負担になりがちです。一点を通してみると、何点まで扱えるかの見当もつきます。
商品数を増やして運営する
点数が増え、毎月安定して売れるようになったら、直近3か月分を同じ式へ入れて月額プランへの切り替えを計算します。あわせて、一括での商品登録や在庫管理の使い勝手も比べます。この段階では、数千円の差より毎月繰り返す手作業のほうが負担になることがあります。
実店舗と一緒に管理する
店頭とネットで在庫を共有したい場合は、その仕組みがあるかで候補が絞られます。連携の範囲と追加費用は各社で異なるため、必要な機能を書き出してから公式の案内と突き合わせます。
契約前に確認する規約と制限
売るものによっては、そもそも扱えないことがあります。食品、手作りの化粧品、中古品などは、サービスの規約に加えて営業許可や届出が必要な場合があります。自分の商品が該当するかは、規約の禁止商材の一覧と、所管する窓口の案内で確認してください。この記事では法令の判断はしません。
あわせて、特定商取引法に基づく表示で必要になる情報と、住所・電話番号の表示を補助する機能の条件も確認します。表示義務そのものがなくなるわけではありません。解約時に商品・顧客・注文データをいつまで書き出せるかも、契約前に見ておきます。
ネットショップサービスの正直な欠点
三社に共通する弱点も挙げます。
売れた分に率でかかる設計なので、利益率の低い商品では手数料の重みが増します。原価率の高いものを薄利で数多く売る売り方とは、相性がよくありません。値付けの段階で手数料を織り込んでおく必要があります。
また、店のデザインと構成は、用意された枠の中に収まります。作り込みたくなったときに、思ったところで止まることがあります。そして、サービスをやめれば店も閉じます。お客様との連絡先を自分の手元にも残しておかないと、移るときにつながりが切れます。
自分のSNSや既存顧客だけでは集客が足りない場合、店を開いただけでは解決しません。検索や回遊のあるモールを併用する、イベントや実店舗から案内する、自分の紹介ページで背景や制作条件を伝える、といった別の入口も必要です。
商品を売ること自体が目的ではなく、作品の世界観や依頼の窓口をまとめたい場合は、ショップを持つ前に自分の紹介ページを整えるほうが先です。受注制作で仕様確認が多いなら、ショップへ直送する前に問い合わせや見積もりの段階を置く方法もあります。作家サイトの構成はハンドメイド作家向けの記事、BASEとSTORESの個別条件はそれぞれのレビュー記事で扱います。
まとめ
ネットショップの開設先は、固定費の安さだけでは決まりません。売上が読めないうちは固定費0円で一連の作業を試し、安定したら売上・注文件数・決済手段を同じ式へ入れて月額プランを比べます。受注制作、発送、在庫、顧客対応、データ出力まで確認し、最後に公式の申込画面で最新条件を確かめてください。
よくある質問
- BASEとSTORESはどちらがよいですか。
- 売上がまだ読めないなら、どちらも固定費0円のプランで試せます。独自ドメインや実店舗サービスとの連携を早く使うならSTORESの有料条件を、月商が大きくBASE内の機能をそのまま使うならBASEのグロース条件を確認します。ブランド名だけで決めず、直近3か月の売上・注文件数・決済手段で総額を計算してください。
- 無料プランのままでも独自ドメインは使えますか。
- 2026年8月12日の公式案内では、BASEは別途取得したドメインを独自ドメインAppで設定でき、STORESはスタンダードプランの機能です。カラーミーショップのフリープランは有料オプションで設定できます。ドメイン自体の取得・更新費と、設定できるURLの条件も別に確認してください。